SAP PP移行







SAP S/4HANA マスタ移行 論点判定マトリクス集


SAP S/4HANA マスタ移行 論点判定マトリクス集

非SAP→SAPへのマスタ移行を前提とした、**作業区・作業手順・M-BOM・製造バージョン**の4マスタの移行論点(計11件)を判定マトリクス形式で整理した設計レビュー用ドキュメント。

  1. メタ情報
  2. 表記凡例
  3. 関連ノート
  4. 11論点 サマリ
  5. 目次
  6. 1. 作業区マスタ
    1. 論点1. 作業区 — 移行対象範囲(拠点)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
    2. 論点2. 作業区 — 移行対象範囲(データ)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
    3. 論点3. 作業区 — 移行対象範囲(データ作成方法)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
  7. 2. 作業手順マスタ
    1. 論点4. 作業手順 — 移行対象範囲(拠点)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
    2. 論点5. 作業手順 — 移行対象範囲(データ)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
    3. 論点6. 作業手順 — 移行対象範囲(データ作成方法)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
  8. 3. M-BOMマスタ
    1. 論点7. M-BOM — 移行対象範囲(拠点)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
    2. 論点8. M-BOM — 移行対象範囲(データ)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
  9. 4. 製造バージョンマスタ
    1. 論点9-1. 製造バージョン — 移行対象範囲(拠点)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
    2. 論点9-2. 製造バージョン — 移行対象範囲(データ)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
    3. 論点9-3. 製造バージョン — 移行対象範囲(データ作成方法)
      1. 論点詳細
      2. 解決の方向性
      3. 判定マトリクス図
  10. 補足: 4マスタの依存関係
  11. 移行順序の推奨
  12. 改訂履歴

メタ情報

  • 移行シナリオ: 非SAP→SAP(旧システム型は不明・複数混在前提)
  • 対象マスタ: 作業区/作業手順/M-BOM/製造バージョン
  • 品目マスタは対象外(基盤マスタとして別建て)
  • 論点数: 11件 = 作業区(3) + 作業手順(3) + M-BOM(2) + 製造バージョン(3)
  • 表現スタイル: 判定マトリクス(事例×軸の○△×評価+マッピング規則)

表記凡例

  • … 該当・適合(判定合格)
  • … 部分該当・要業務判断
  • × … 非該当・除外
  • … 判定不要(前段で除外)

関連ノート

  • SAP-PP/MRP/MRP概要
  • SAP-PP/PP-DS/PP-DS概要

11論点 サマリ

# マスタ 概要
1 作業区 拠点 T024A Categoryで生産/QM/試作/PM/WMを選別
2 作業区 データ 4軸AND判定で個別レコードを評価
3 作業区 データ作成方法 1:1/統合/分割/新規構築で経路分岐
4 作業手順 拠点 HOST/CS/Excelから正本特定+参照先整合
5 作業手順 データ Group Counter/Status/期間にマッピング
6 作業手順 データ作成方法 構造化レベル+MES連携で手段分岐
7 M-BOM 拠点 PLM連携有無でE-BOM/M-BOM戦略を分岐
8 M-BOM データ 5軸AND判定(構成品移行+PV参照含む)
9-1 製造バージョン 拠点 4マスタ拠点完全一致が必須
9-2 製造バージョン データ BOM×RT組合せ有効性+Lot/期間交差
9-3 製造バージョン データ作成方法 BOM/RT完了後 CS_BOM_PRODVER_MIGRATION02

目次

  1. 作業区マスタ
  2. 作業手順マスタ
  3. M-BOMマスタ
  4. 製造バージョンマスタ

1. 作業区マスタ

論点1. 作業区 — 移行対象範囲(拠点)

論点詳細

旧システムが分散している前提では、設備マスタ・工程マスタ・ライン情報といった旧概念のうち、どれをSAPのWork Centerとして移行対象にするかが論点となる。生産系(Category 0001)は必須として、QM(0006)・試作・PM・WMの各領域は業務判断が必要。CO移行範囲との整合性も同時に検証する必要があり、CRCO-KOSTLとCO側Cost Center移行リストの突合がポイントとなる。

解決の方向性

T024A Categoryをキーとした選別を機械的に実施し、生産系(0001)を必須移行とする。QM(0006)は作業手順から参照される場合のみ、試作・QAは業務判断、PM(0005)・WMは原則スコープ外とする。旧設備/工程/ライン情報の利用区分から自動的にカテゴリ割付するルールを業務部門と事前合意した上で、CO移行Cost Centerと整合確認を行う。

判定マトリクス図

論点1 作業区 拠点 判定マトリクス 論点1 作業区 — 移行対象範囲(拠点)判定マトリクス ▼ ① 旧概念事例ごとの作業区範囲判定 旧概念事例 カテゴリ 生産関連 原価センタ 利用実績 → 範囲判定 ライン001 組立工程 ○生産系 ○直接 ○紐付済 ○使用中 ○ 移行(0001) 検査台A 品質検査 △QM(0006) △間接 ○紐付済 ○使用中 △ 参照時のみ 試作ブース R&D △試作 △不定期 ○紐付済 △散発的 △ 業務判断 メンテ詰所 PM保全 ×PM(0005) ×保全 ○紐付済 ○使用中 × 除外(PM) 倉庫設備 WM領域 ×倉庫 ×物流 ○紐付済 ○使用中 × 除外(WM) ▼ ② 旧概念 → SAP Work Center マッピング規則 旧概念 SAPフィールド 変換ルール 旧設備マスタID CRHD-OBJID(作業区) 新採番 or 旧コード継承 旧拠点コード CRHD-WERKS(プラント) 拠点マッピング表で変換 旧部署/原価コード CRCO-KOSTL(原価センタ) CO移行Cost Centerと突合 旧工程種別 CRHD-VERWE(用途) 用途別マッピング 旧利用区分 T024A Category 0001/0006/0005 自動判定 ▼ 拠点判定の鍵:T024A Categoryで業務領域を機械区分し、PM/WMはスコープ外


論点2. 作業区 — 移行対象範囲(データ)

論点詳細

SAP固有属性(能力カテゴリ・原価センタ連動)が旧側に存在しない場合、データ品質にばらつきがあり、4軸での判定が必要。削除フラグ・利用実績・能力情報の完備度・原価センタの整合性を全てAND判定し、1つでも不適合なら業務判断にエスカレーション。能力カテゴリ001(機械)と002(人員)を別個に処理する必要もあり、能力情報が一部欠落の場合の補完戦略も検討対象となる。

解決の方向性

CRHD-LVORM = blank(削除済除外)、AFFL/AFRU実績照会(直近12カ月)、CRCA/KAKO紐付済(能力カテゴリ001/002別個処理)、CRCO-KOSTLがCO移行範囲内、の4軸ANDで対象判定。能力情報が一部欠落の場合は業務ヒアリングで補完値を設定し、補完後移行とする。CO側Cost Center移行リストとCRCO-KOSTLを突合し整合外を事前検出する。

判定マトリクス図

論点2 作業区 データ 判定マトリクス 論点2 作業区 — 移行対象範囲(データ)判定マトリクス ▼ ① WC事例ごとの移行範囲判定(4軸AND判定) WC事例 削除フラグ 利用実績 能力情報 原価センタ → 範囲判定 WC_001 組立機A ○未設定 ○使用中 ○完備 ○整合 ○ 移行する WC_002 廃止予定 ×設定済 × 除外 WC_003 未稼働WC ○未設定 ×履歴無 ○完備 ○整合 △ 業務判断 WC_004 能力未完備 ○未設定 ○使用中 △一部欠落 ○整合 △ 補完後移行 WC_005 CC閉鎖 ○未設定 ○使用中 ○完備 ×範囲外 × 除外 ▼ ② 旧フィールド → SAPフィールド マッピング規則 旧フィールド SAPフィールド 変換ルール 旧削除フラグ CRHD-LVORM blank必須(×は除外) 旧使用履歴 AFFL/AFRU実績照会 直近12カ月の実績で判定 旧能力値 CRCA-LEIST(能力/単位時間) 能力カテゴリ別に格納 旧能力カテゴリ CRCA-KAPID 001(機械)/ 002(人員) 旧原価センタ CRCO-KOSTL CO移行範囲内必須 ▼ データ判定の鍵:4軸AND判定。全○のみ移行、1つでも×は除外、△は補完判定へ


論点3. 作業区 — 移行対象範囲(データ作成方法)

論点詳細

旧データの有無で新規構築とマッピングの2パターンに分岐し、それぞれ異なる能力値補完ロジックが必要。マッピング時は粒度関係(1:1/統合/分割)で経路がさらに分岐し、新規構築時は能力値の算出根拠を業務合意する必要がある。能力カテゴリ001(機械)と002(人員)も別個に処理が必要となる。

解決の方向性

旧データありの場合は粒度関係に応じてマッピング(1:1=直接、統合=構成設備能力を合算、分割=Activity Type別按分)、旧データなしの場合はカタログ値×稼働率で新規構築(+熟練者クロスチェック)。能力カテゴリ001(機械)と002(人員)は別個に処理。レート手順用WCは PLNTY=R で新規構築する。

判定マトリクス図

論点3 作業区 データ作成方法 判定マトリクス 論点3 作業区 — 移行対象範囲(データ作成方法)判定マトリクス ▼ ① WC事例ごとの作成パターン判定 WC事例 旧データ 粒度関係 能力値根拠 業務合意 → 作成方法 既存設備A 1:1対応 ○あり ○1:1対応 ○実績 ○済 マップ(直接) 統合ラインB 3:1 ○あり △統合(3:1) ○実績合算 ○済 マップ(合算) 分割工程C 1:5 ○あり △分割(1:5) △Act別按分 ○済 マップ(按分) 新規拠点D ×なし ○カタログ値 ○済 新規構築 レート手順用 PLNTY=R ×なし △設計値 ○済 新規構築(R) ▼ ② 能力値・作成ルールのマッピング規則 作成要素 SAPフィールド 算出ルール 能力値(マッピング時) CRCA-LEIST 統合=合算 / 分割=按分 能力値(新規構築時) CRCA-LEIST カタログ値 × 稼働率 稼働率 CRCA-AUSLG(利用度) 熟練者ヒアリングで補正 能力カテゴリ CRCA-KAPID 001/002 別個に処理 Activity Type連動 CR06 Activity紐付 CO移行Activity Typeと整合 ▼ 作成方法の鍵:粒度関係(1:1/統合/分割/新規)で経路分岐、001/002は別個処理


2. 作業手順マスタ

論点4. 作業手順 — 移行対象範囲(拠点)

論点詳細

複数旧システム(HOST生産管理・C/S工程管理・現場Excel)に分散しているため、源泉システムからどの正本を移行対象にするかが論点。参照先マスタ(品目・作業区・BOM)との整合性も同時に確認しなければ、Routingだけ移行しても不整合が生じる。PLNTYタイプ(N=通常、R=レート、M=参照)の判定も必要となる。

解決の方向性

業務部門との合意で源泉システム別の正本を特定。PLNTY=N(通常)・R(レート)は必須対象、PLNTY=M(参照)は業務判定。対象品目・参照作業区・Component Allocation参照BOM・QM検査特性が、それぞれのマスタ移行対象と整合することを抽出時にレポーティング。源泉システム別に移行アプローチ(HOST=バッチ、CS=Cockpit、Excel=テンプレ)を分岐する。

判定マトリクス図

論点4 作業手順 拠点 判定マトリクス 論点4 作業手順 — 移行対象範囲(拠点)判定マトリクス ▼ ① Routing事例ごとの拠点範囲判定 Routing事例 源泉システム 正本判定 参照先整合 利用実績 → 範囲判定 RT_001 HOST正本 ○HOST ○正本 ○全OK ○使用中 ○ 移行する RT_002 C/S重複版 △C/S ×非正本 ○OK ○使用中 × 除外 RT_003 Excel独自版 △Excel △補完 △一部 △散発 △ 業務判断 RT_004 廃止手順 ○HOST ○正本 ×品目廃止 ×履歴のみ × 除外 RT_005 試作手順 △Excel ○正本 △試作品 △不定期 △ 業務判断 ▼ ② 旧概念 → SAP Routing マッピング規則 旧概念 SAPフィールド 変換ルール 旧手順番号 PLKO-PLNNR(手順番号) 新採番 or 旧コード継承 旧拠点コード PLKO-WERKS(プラント) 拠点マッピング表で変換 旧用途 PLKO-VERWE 1(生産)/ 2(試作)等 旧手順タイプ PLNTY(タイプ) N(通常)/ R(レート)等 源泉システム識別 移行アプローチ識別 HOST/CS/Excel別の手段 ▼ 拠点判定の鍵:源泉特定+正本判定+参照先(品目/作業区/BOM)整合の3段判定


論点5. 作業手順 — 移行対象範囲(データ)

論点詳細

旧版管理の複数バージョン(代替手順・改訂履歴・テスト版)をSAP概念(Group Counter・Change Number・Status・有効期間)にマッピングする必要がある。有効期間が旧側に存在しない場合のデフォルト値の扱いも論点となる。S/4HANAでは過去履歴の保持判断が運用設計に影響する。

解決の方向性

現行運用版のみ移行対象とし、過去版・テスト版・ドラフト版は除外。旧版番号→PLKO-PLNAL(Group Counter、英数字順優先)、旧改訂番号→AENNR(履歴破棄)、旧ステータス→PLKO-STATU=4(リリース)のみ、旧有効期間→DATUV/DATUB(欠落時Go-live日)。期間外データは期間補正でカバーする。

判定マトリクス図

論点5 作業手順 データ 判定マトリクス 論点5 作業手順 — 移行対象範囲(データ)判定マトリクス ▼ ① 旧版データ事例ごとの移行範囲判定 旧版データ事例 ステータス 有効期間 利用実績 業務合意 → 範囲判定 旧版1:現行運用 ○リリース ○有効 ○使用中 ○合意済 ○ 移行する 旧版1:過去版 ○リリース ×失効 △過去のみ ×不要 × 除外 旧版2:テスト中 ×ドラフト × 除外 旧版3:代替手順 ○リリース ○有効 △不定期 ○合意済 ○ 移行する 旧版4:期間外 ○リリース ×Go-live前 ○使用中 ○合意済 △ 期間補正 ▼ ② 旧概念 → SAP概念マッピング規則 旧概念 SAPフィールド 変換ルール 旧版番号(グループ識別) PLKO-PLNAL(Group Counter) 01, 02, 03(英数字順優先) 旧改訂番号(履歴) AENNR(Change Number) 履歴破棄、現行のみ移行 旧ステータス PLKO-STATU = 4(リリース)のみ対象 旧有効期間 PLKO-DATUV / DATUB 欠落時はGo-live日を開始 旧用途(生産/試作等) PLKO-VERWE 1(生産)/ 2(試作)等 ▼ データ判定の鍵:現行運用版のみ移行、過去版・テスト版は除外、期間欠落はGo-live日補正


論点6. 作業手順 — 移行対象範囲(データ作成方法)

論点詳細

源泉が複数のシステム形式(HOST構造化・C/S構造化・Excel半構造化・現場メモ書きの非構造化)で混在しているため、構造化レベルに応じた移行手段の選定が必要。MES連携時はVORNRを一意キーとする責任分界も論点。Standard Time はSAP、実績所要時間はMESといった項目別の責任明示が運用設計上の鍵となる。

解決の方向性

構造化された源泉(HOST・C/S)はMigration Cockpit直接ロード、半構造化(Excel)はテンプレート統一後ロード、非構造化(現場メモ)は個別構築。MES連携時はSAPのVORNR(PLPO-VORNR、0010,0020…)を一意キーとしてMESステップと対応付け、Standard TimeはSAP、実績所要時間はMESに責任分界。

判定マトリクス図

論点6 作業手順 データ作成方法 判定マトリクス 論点6 作業手順 — 移行対象範囲(データ作成方法)判定マトリクス ▼ ① Routing作成パターンごとの作成方法判定 Routing事例 構造化 工程粒度 MES連携 業務合意 → 作成方法 HOST 標準工程 ○構造化 ○一致 ×不要 ○合意済 直接ロード C/S 工程詳細 ○構造化 △集約 ○必要 ○合意済 ロード+集約 Excel 半構造化 △半構造 △不揃い △一部 ○合意済 テンプレ後 現場メモ書き ×非構造 ×バラバラ △一部 △ 個別構築 MES連動工程 ○構造化 ○整合 ○必須 ○合意済 ロード+VORNR ▼ ② 作成要素のマッピング規則 作成要素 SAPフィールド 作成ルール 旧工程番号 PLPO-VORNR 0010, 0020, 0030 統一採番 旧工程記述 PLPO-LTXA1(短記述) 40文字以内に圧縮 旧標準時間 PLPO-VGW01〜06 能力カテゴリ別に格納 MES側ID VORNR連携マスタ SAP工程⇔MESステップ対応 構造化レベル 移行手段判定 構造化=Cockpit / 非=個別 ▼ 作成方法の鍵:源泉構造化レベルで移行手段分岐、MES連携要件で工程粒度設計


3. M-BOMマスタ

論点7. M-BOM — 移行対象範囲(拠点)

論点詳細

PLM連携の有無で根本的にアプローチが変わる。PLM連携時はE-BOMをPLM正本としSAPにはM-BOMのみ移行、PLM無しの場合はE-BOM/M-BOM両方をSAP内で構築する必要がある。Phantom Assembly・Alternative BOM・Variant BOMの方針も併せて確定が必要。複数拠点共通BOMはグローバル展開戦略も含めた判断となる。

解決の方向性

TO-BEでPLM連携あり→M-BOMのみSAP移行、E-BOMはPLM側で管理。PLM連携無し→E-BOM・M-BOM両方をSAPで構築、用途別管理(STKO-STLAN: 1製造/2調達/3設計)。Phantom Assembly等の特殊用途はUsage=1で別管理。複数拠点共通BOMは全拠点に展開。試作専用BOMは業務判断で個別対応する。

判定マトリクス図

論点7 M-BOM 拠点 判定マトリクス 論点7 M-BOM — 移行対象範囲(拠点)判定マトリクス ▼ ① BOM運用パターンごとの拠点範囲判定 BOM運用事例 PLM連携 E-BOM 拠点運用 業務合意 → 範囲判定 標準製品 PLM正本 ○あり ○PLM側 ○展開 ○合意済 M-BOMのみ 標準製品 PLMなし ×なし ○SAP側 ○展開 ○合意済 E+M両方 複数拠点共通BOM ×なし ○SAP側 ○グローバル ○合意済 全拠点展開 Phantom Assembly ×なし ○SAP側 △論理階層 ○合意済 Usage=1別管理 試作専用BOM ×なし ○SAP側 ×試作のみ △検討 △ 業務判断 ▼ ② 旧BOM概念 → SAP BOM マッピング規則 旧概念 SAPフィールド 変換ルール 旧E-BOM STKO/STPO(BOMヘッダ・明細) PLM連携時はPLMから取得 旧M-BOM STKO/STPO SAP内構築(PLM無時) BOM用途区分 STKO-STLAN(Usage) 1(製造)/ 2(調達)/ 3(設計) 拠点コード STKO-WERKS(プラント) 拠点マッピング表で変換 BOM番号 STKO-STLNR 採番ルール統一 ▼ 拠点判定の鍵:PLM連携有無で経路分岐、Phantom等特殊用途は別Usage管理


論点8. M-BOM — 移行対象範囲(データ)

論点詳細

BOM個別レコードの有効性解釈は多義的で、ヘッダステータス・利用実績・有効期間・構成品の品目移行該当性・PV参照可否の5軸での判定が必要。バージョン管理体系の差異も移行時の整合確認ポイントとなる。構成品の一部が移行対象外の場合、BOM自体の扱いも業務判断が必要。

解決の方向性

5軸AND判定:(1) STKO-LVORM=blank かつ STATU=リリース、(2) PP実績テーブルに参照あり、(3) Go-live日がDATUV〜DATUB期間内、(4) 全STPO-IDNRKが品目移行対象、(5) MKAL-MATNRから参照される。全て○なら自動移行、1つでも×は業務判断にエスカレーション。期間欠落時はGo-live日を開始日設定。

判定マトリクス図

論点8 M-BOM データ 判定マトリクス 論点8 M-BOM — 移行対象範囲(データ)判定マトリクス ▼ ① BOM事例ごとの移行範囲判定(構成品整合を含む) BOM事例 ステータス 利用実績 有効期間 構成品+PV → 範囲判定 BOM_001 標準製品 ○リリース ○使用中 ○期間内 ○全○ ○ 移行する BOM_002 廃版予定 ×削除済 × 除外 BOM_003 構成品× ○リリース ○使用中 ○期間内 ×一部× △ 業務判断 BOM_004 期間外 ○リリース ○使用中 ×期間外 ○全○ △ 期間補正 BOM_005 試作BOM ○リリース △不定期 ○期間内 ○全○ △ 業務判断 ▼ ② BOM フィールドマッピング規則 旧フィールド SAPフィールド 変換ルール 旧BOM番号 STKO-STLNR 新採番 or 旧コード継承 旧構成品コード STPO-IDNRK(構成品) 品目マッピング表で変換 旧数量 STPO-MENGE 単位変換(ISO)含む 旧有効期間 STKO-DATUV / DATUB 欠落時はGo-live日を開始 BOM用途 STKO-STLAN 1(製造)/ 2(調達)/ 3(設計) ▼ データ判定の鍵:構成品の品目移行該当とPV参照可否を含めた5軸AND判定


4. 製造バージョンマスタ

論点9-1. 製造バージョン — 移行対象範囲(拠点)

論点詳細

製造バージョンはS/4HANAで必須化されたため、4つの依存マスタ(品目・作業区・BOM・作業手順)の拠点と完全一致する必要がある。1つでも除外されたマスタがあれば、PV候補も同時除外される。Phantom Assembly用PVや試作用PVなど特殊用途の扱いも論点となる。

解決の方向性

4マスタの拠点判定結果を集約し、全て該当する組合せのみPV候補とする。MKAL-WERKSは4マスタと完全一致が必須。Phantom Assembly用BOMも対象に含める。試作用PVは業務判断、命名規約は0001(優先)→0002→0003で英数字順に統一。MKAL-VERIDの採番ルールを事前定義し、選定優先順を制御する。

判定マトリクス図

論点9-1 製造バージョン 拠点 判定マトリクス 論点9-1 製造バージョン — 移行対象範囲(拠点)判定マトリクス ▼ ① PV候補ごとの4マスタ拠点整合判定 PV候補事例 品目拠点 WC拠点 BOM拠点 RT拠点 → 範囲判定 PV_A 標準製品 ○該当 ○該当 ○該当 ○該当 ○ PV作成 PV_B 品目除外 ×除外 ○該当 ○該当 ○該当 × 同時除外 PV_C WC除外 ○該当 ×除外 ○該当 ○該当 × 同時除外 PV_D Phantom用 ○Phantom ○該当 ○該当 ○該当 ○ Phantom用 PV_E 試作用 △試作品 △試作WC ○該当 ○該当 △ 業務判断 ▼ ② PV拠点関連のマッピング規則 対象要素 SAPフィールド 変換ルール 4マスタ拠点(共通) MKAL-WERKS(プラント) 全マスタと完全一致必須 製造バージョン番号 MKAL-VERID 採番ルール 0001, 0002… Lot Size範囲 MKAL-LOSGR / LOSGB BOM ∩ Routing 交差 有効期間 MKAL-ADATU / BDATU BOM ∩ Routing 交差 BOM/Routing参照 MKAL-STLAL / PLNNR 移行対象BOM/RTのみ参照 ▼ 拠点判定の鍵:4マスタ完全一致が必須(1つでも除外で同時除外)、S/4ではPV必須化


論点9-2. 製造バージョン — 移行対象範囲(データ)

論点詳細

BOMと作業手順の組合せから業務上有効な組合せを特定する必要がある。S/4HANAではBOM展開がProduction Versionの「Valid From最新」がデフォルト(値’2’)となり、選定ロジックの制御が命名規約に依存する。Lot Sizeと有効期間の交差整合も検証ポイントとなる。

解決の方向性

業務合意による有効組合せをまず特定し、機械的にPV.Validity ⊆ BOM.Validity ∩ Routing.Validity と PV.Lot_Size ⊆ BOM.Lot_Size ∩ Routing.Lot_Size を検証する。命名規約(MKAL-VERID、英数字順)で選定優先順を制御。BOM参照=MKAL-STLAL/STLAN、Routing参照=MKAL-PLNNR/PLNAL で完全一致前提とする。

判定マトリクス図

論点9-2 製造バージョン データ 判定マトリクス 論点9-2 製造バージョン — 移行対象範囲(データ)判定マトリクス ▼ ① BOM×Routing組合せごとのデータ整合判定 組合せ事例 業務有効 Lot Size 期間整合 業務合意 → 範囲判定 BOM1 × RT1 標準 ○有効 ○交差OK ○交差OK ○合意済 ○ PV作成 BOM1 × RT2 無効 ×無効 × 除外 BOM2 × RT1 Lot不整合 ○有効 ×不整合 ○交差OK ○合意済 △ 補正必須 BOM3 × RT3 期間ズレ ○有効 ○交差OK △一部 ○合意済 △ 期間補正 BOM4 × RT4 試作 △試作 ○交差OK ○交差OK △検討 △ 業務判断 ▼ ② PVデータ要素のマッピング規則 PV要素 SAPフィールド 整合ルール BOM参照 MKAL-STLAL / STLAN BOMコード × 用途 Routing参照 MKAL-PLNNR / PLNAL 手順番号 × Group Counter Lot Size範囲 MKAL-LOSGR / LOSGB PV ⊆ BOM ∩ Routing 有効期間 MKAL-ADATU / BDATU PV ⊆ BOM ∩ Routing 選定優先順 MKAL-VERID(英数字順) 命名規約で優先制御 ▼ データ判定の鍵:業務有効組合せ+Lot Size/期間の交差整合(機械検証ポイント)


論点9-3. 製造バージョン — 移行対象範囲(データ作成方法)

論点詳細

製造バージョンはSAP側で新規生成が原則。CS_BOM_PRODVER_MIGRATION02 実行のためにはBOM移行・Routing移行が完了している必要があり、命名規約も事前定義が必要。PP/DS連携時はPV生成後に CURTOADV_CREATE でPDS生成が必要となる。前提条件の充足度がプロセス進行を制御する。

解決の方向性

シーケンシャル実行:BOM移行完了→Routing移行完了→CS_BOM_PRODVER_MIGRATION02 実行(”Based on Production Orders” オプション)→MKAL自動生成→命名規約適用。PP/DS連携時は CURTOADV_CREATE を後続実行。命名規約はMKAL-VERID英数字順で選定優先順を制御。BOM/Routingは既存参照のみで、新規生成は不可。

判定マトリクス図

論点9-3 製造バージョン データ作成方法 判定マトリクス 論点9-3 製造バージョン — 移行対象範囲(データ作成方法)判定マトリクス ▼ ① PV生成パターンごとの作成方法判定 PV生成事例 BOM完了 RT完了 業務合意 命名規約 → 作成方法 標準PV(順序通り) ○完了 ○完了 ○合意済 ○定義済 MIGRATION02 BOM未完 ×未完 ○完了 × 実行不可 Routing未完 ○完了 ×未完 × 実行不可 命名規約未定 ○完了 ○完了 ○合意済 ×未定義 △ 規約合意後 PDS連動必要 ○完了 ○完了 ○合意済 ○定義済 MIG02+CURTO ▼ ② PV生成プロセスのマッピング規則 処理要素 SAP標準レポート/フィールド 実行ルール PV生成(メイン) CS_BOM_PRODVER_MIGRATION02 “Based on Production Orders” PV番号採番 MKAL-VERID 命名規約で優先順制御 BOM選定 MKAL-STLAL 既存BOMを参照(生成不可) Routing選定 MKAL-PLNNR 既存Routingを参照(生成不可) PDS生成(連動時) CURTOADV_CREATE PP/DS連携時のみ後続実行 ▼ 作成方法の鍵:BOM/Routing両方完了が前提、命名規約で選定優先順を事前合意


補足: 4マスタの依存関係

PVは品目・作業区・BOM・作業手順の4マスタの拠点と完全一致が必須であり、論点9-1〜9-3の判定は他3マスタの移行結果に依存する。

品目マスタ(対象外・前提)
    ↓
作業区マスタ(論点1-3) ─┐
                          ├→ BOM・Routingの参照先
M-BOMマスタ(論点7-8) ─┤
作業手順マスタ(論点4-6) ┘
                          ↓
            製造バージョン(論点9-1〜9-3)
            (4マスタ完全一致が前提)
                          ↓
            CS_BOM_PRODVER_MIGRATION02 実行
                          ↓
            CURTOADV_CREATE (PP/DS連携時のみ)
                          ↓
            PDS(PP/DS統合)

移行順序の推奨

  1. 基盤マスタ: 品目マスタ(本ドキュメント対象外)
  2. 第1層: 作業区マスタ(論点1-3) — 他マスタから参照されるため最初
  3. 第2層(並行可):
  4. 作業手順マスタ(論点4-6)
  5. M-BOMマスタ(論点7-8)
  6. 第3層: 製造バージョンマスタ(論点9-1〜9-3) — BOM・Routing完了後
  7. 連携層: PP/DS連動時はCURTOADV_CREATE でPDS生成

改訂履歴

日付 変更内容 担当
2026-05-13 1.0 初版作成、11論点を判定マトリクス形式で整理 Gakutetsu.sai

SAP #SAP-PP #データ移行 #マスタ移行 #S4HANA

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